「2017 WORLD BASEBALL CLASSIC™」出場選手27名を発表 投手を中心とした守りのチームに

2017年1月24日 会見レポート

 2017月3月に開催される「2017 WORLD BASEBALL CLASSIC™」に出場する日本代表「侍ジャパン」の追加メンバー8選手を含めた27選手が24日、発表された。

 スーツ姿で登壇した小久保裕紀監督は、「年が明けてからですが、日に日に緊張が高まっている。今日発表したこのメンバーをどう使おうかということで頭がいっぱいです」とコメント。
 野手1人が辞退したために今回は残り1枠を残した形となり、「早めに発表したい」としたが、今回のチームカラーに関して「投手を中心とした守り」とした上で、「目指すところは?」の問いには「世界一です!」と間髪入れずに宣言した。

 メンバー選考に関しては「投手のところが一番悩みました」と小久保監督。先発投手には、大谷翔平(北海道日本ハム)、菅野智之(読売)、則本昂大(東北楽天)、石川歩(千葉ロッテ)の4人、抑え候補には「経験で行くと平野(佳寿、オリックス)と松井(裕樹、東北楽天)になるが、その時に状態のいい投手を使うことになる」と現時点での構想を明かした。

 2009年以来2大会ぶりの優勝を目指す侍ジャパンは、来月2月23日から宮崎で強化合宿を開始。「これまでよりも集合を1週間ほど遅らせている。試合をできる体で集まってもらう」と小久保監督。合宿中の25日には福岡ソフトバンクとの「2017 侍ジャパン オープニングマッチ」を実施した後、2月28日、3月1日にCPBL選抜チャイニーズ・タイペイと壮行試合、さらに阪神(3月3日、京セラドーム大阪)、オリックス(3月5日、京セラドーム大阪)との強化試合を行い、3月7日の1次ラウンド初戦・キューバ戦(東京ドーム)へ向かう。
 小久保監督は「(初戦までの)5試合で戦える準備をしてほしい」と選手たちに要望。目前に迫った世界一奪還の戦いを前に、眼光鋭く闘志を燃やした。

 今回、追加招集されたのは以下の8人となっている。

投手

千賀滉大(福岡ソフトバンク)
育成入団からのし上がった本格派右腕。先発、リリーフともに適応可能で、威力抜群のストレートからの落差の大きい“お化けフォーク”で三振を奪う。WBC球への順応がポイントになる。

松井裕樹(東北楽天)
若年代から代表のユニフォームに袖を通してきた黄金左腕。高卒2年目の2014年からチームの守護神として2年連続30セーブを達成。スライダー&チェンジアップで高い奪三振率を誇る。

藤浪晋太郎(阪神)
高校時代に春夏連覇を果たした甲子園の申し子。高卒1年目から3年連続2ケタ勝利を達成。昨季は7勝に終わったが能力は折り紙付き。ライバル・大谷翔平とともに世界舞台で躍動する。

岡田俊哉(中日)
ドラフト1位入団から着実に成長し、結果も残してきた若きサウスポー。昨秋の強化試合でリリーフとして印象的な働きを見せてWBC切符も掴み取った。試合の流れを変えられる貴重な左腕だ。

石川歩(千葉ロッテ)
昨季のパ・リーグ最優秀防御率投手。プロ入り以降3年連続で2ケタ勝利を挙げながら勝ち星を伸ばし、昨季は14勝(5敗)を挙げた。鋭く落ちるシンカーは外国人打者を封じ込める必殺の武器になる。

平野佳寿(オリックス)
経験豊富なリリーフ右腕。2011年に最優秀中継ぎ投手、2014年にはセーブ王に輝いた実績を持ち、イニングまたぎもいとわないスタミナと精神力も持つ。世界一奪還へ向けた重要な守護神候補なる。

捕手

小林誠司(読売)
強気のリードと強肩が魅力の秀才捕手。昨季の盗塁阻止率.356は断トツの12球団トップ。昨秋の強化試合でも実力をアピール。第3捕手として小久保ジャパンの世界一ロードをサポートする。

外野手

平田良介(中日)
パワーとスピードを兼ね備えた右の強打者。強肩を含めた外野守備もトップレベル。15年秋の「プレミア12」では26打数11安打と国際舞台での勝負強さを見せ付けた。再爆発に期待したい。