優勝候補アメリカ、コロンビアに大苦戦も延長10回サヨナラで初戦を飾る!

2017年3月11日 試合レポート

 アメリカ・フロリダ州の「マーリンズパーク」で行われている「2017 WORLD BASEBALL CLASSIC™」(以下WBC)1次リーグプールC。第2日を迎えた3月10日(日本時間3月11日)は、WBSC世界男子ランキング2位のアメリカが初登場。WBSC世界男子ランキング19位のコロンビアと対戦した。

 この試合では両チームの先発が素晴らしい滑り出し。アメリカは昨季アメリカン・リーグ2位タイの233奪三振を記録したアーチャー(レイズ)が4回までの打者12人を無安打3奪三振。一方、コロンビア先発左腕のキンタナ(ホワイトソックス)も1四球は与えたが、同じく4回まで無安打無失点。MLB昨シーズン13勝の力を示した。

 試合が動いたのは5回表。コロンビアはこの回からマウンドに上がったキブンズ(オリオールズ)に対し、二死から6番のバルデス(ユカタン・ライオンズ)が両チーム初安打となる左中間二塁打を打つと、7番のA.サンチェス(シラキュース・チーフス)も中越二塁打。さらに8番のM.ラモス(ノースウエストアーカンソー・ナチュラルズ)も適時二塁打。怒涛の三連続二塁打でコロンビアが2点を先制した。

 6回裏二死までキンタナの前に沈黙が続いていたアメリカ打線は9番・クロフォード(ジャイアンツ)のチーム初安打が口火に。ここでキンタナの球数が63球となったことで、コロンビアベンチは、クエバス(レッドソックス)への交代を決断するが、これが結果的に裏目に出た。

 アメリカは1番のキンズラー(タイガース)が左前安打で続くと、2番のA・ジョーンズ(オリオールズ)の二塁打でまず1点。さらに3番のアレナド(ロッキーズ)の振り逃げで同点に追いつく。2015・2016年と2年連続でMLB本塁打・打点王を獲得したアレナドの大きなガッツポーズにベンチと大観衆も呼応した。

 その後は両チームの継投で試合は9回まで決着がつかず、延長戦へ。そして試合は10回裏、クライマックスを迎える。二死二・三塁から打席に入ったのは6回裏に適時打を放ったジョーンズ。MLB1394試合・1480安打の実力者は、コロンビア4番手、昨年まで3年間は横浜DeNAでプレーしたモスコーソの2ストライクから真ん中に入ったスライダーを見逃さず、中前へサヨナラ安打。歓喜の輪がジョーンズを囲み、優勝候補のアメリカはコロンビアに苦しみながらも1勝をつかみとった。

 なお、1次リーグプールC両国の対戦は、アメリカが3月12日(日)日本時間8時半から前回王者のドミニカ共和国と、そして敗れたコロンビアは3月12日(日)日本時間2時からカナダと、いずれもマーリンズパークで対戦予定となっている。