メキシコ、NPB所属選手の活躍で勝利も 9得点のベネズエラがイタリアとの2次ラウンドプレーオフへ

2017年3月13日 試合レポート

 メキシコ・エスタディオ・チャロスで開催されている、「2017 WORLD BASEBALL CLASSIC™」(以下WBC)1次リーグプールDは2017年3月12日(日)は第4日を迎え、、WBSC世界野球ランキング6位のメキシコと同7位・ベネズエラとの試合が最終戦として行われた。

 ここまで1勝1敗の ベネズエラが勝利すれば、無条件で1次リーグプールD2位として、2次ラウンドプールF進出となる一戦。が、ここまで2連敗。地元開催でどうしても初勝利を挙げたいメキシコはNPBでプレーする選手たちを中心に立ち上がりから躍動し、ベネズエラを圧倒した。

 まずは2回表、メキシコは一死一・二塁から6番・アマダー(東北楽天)の右越適時二塁打により1点。さらに無死満塁から8番・クルーズ(巨人)の犠飛と、二死一・三塁からの1番キロス(タイガース)の右中間3ランで計5得点。

 3回裏に、先発のメンドーサ(北海道日本ハム)がベネズエラ2番・プラード(マーリンズ)の適時打を浴びるとも5回表には一死一・三留から4番・レアードが、レフトスタンドへ消える3ランを放ち、8対1。ホームイン後、レアード、クルーズとともに北海道日本でおなじみの寿司ポーズを決めてみせた。

 これに対し、ベネズエラも反撃に乗り出す。5回裏、無死二塁から8番・インシアルテ(ブレーブス)が適時二塁打を放つと、なおも二死二塁から2番・プラードの適時打、3番・カブレラ(タイガース)の適時打で8対4。

 6回表にメキシコ3番のA.ゴンザレス(ドジャース)の犠飛で9対4とされた裏にも9番チリーノス(レンジャース)が左前適時打。さらに一死一、三塁からアルテューベ(アストロズ)の内野安打で9対6。執念の追い上げをみせた。

 しかし、メキシコの打棒は最後まで衰えなかった。7回表には二死満塁から途中出場の1番・ロバーソン(モンテレイ・サルタンズ)の値千金の2点適時打。7回裏、ベネズエラは5番・マルティネス(タイガース)の2点本塁打と押し出し四球で2点差まで追い詰めたものの、最後はイタリア戦でサヨナラ打を打たれたオズナ(ブルージェイズ)の力投に及ばず。メキシコがプールD初勝利を収めた。が、このベネズエラの「9得点」が試合終了後、命運を分けることになる。

 この結果により、プールDは3戦全勝のプエルトリコに続ぎ、メキシコ、イタリア、ベネズエラが1勝2敗と並んだものの、直接対決における失点率の結果、順位はイタリア、ベネズエラ、メキシコの順で決定。メキシコはイタリア戦、9回ワンアウトも取れずの5失点サヨナラ負けと、ベネズエラ戦の9失点が重くのしかかり、1次ラウンド敗退とプールD最下位に伴うWBC次回大会予選からの出場が決定した。

 一方で、イタリア・ベネズエラは2次ラウンドプールF2位での出場権を得る1試合完全決着制のプレーオフを戦うことに。WBC大会史上初となる2次ラウンド進出国決定プレーオフは、3月14日(火) 10時(日本時間)よりエスタディオ・チャロスで行われる。